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持ち家と賃貸どちらが得か

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「持ち家と賃貸どちらが得か」という議論には決着がついていません。

それもそのはずで、どちらかが絶対に得なんてことはないからです。

 

仮に「持ち家のほうが絶対に得」なら、不動産業者はわざわざ顧客に物件を売らずに、自分で所有してそれを賃貸に回して利益を得ようとするでしょう。

確実に儲かる利益はすぐにプロたちに消費され(裁定取引)、結果的に損も得もしない価格に落ち着きます。

 

じゃあ、「持ち家か賃貸なんてどっちでもいいじゃん」ってなりますが、それだけだと面白くないので、もう少し突っ込んでみようと思います。

 

 

不動産価格の決まり方

不動産の価格は、その物件を貸し出した時の賃料から決まります。

例えば、家賃5万円(年間60万円)の物件の価格は、期待収益率を5%とすると、1200万円になります。

 

不動産価格 = 賃料 ÷ 期待収益率

 

これは、株や債券の価格の決まり方と同じです。

 

 

持ち家を買うのは不動産投資

自分の家を買う行為を「不動産投資」と考える人は少ないかもしれません。

 

不動産の期待収益率を5%としたとき、1200万円の物件があれば、1200万円で購入するか、家賃5万円で賃貸として借りるかが選択肢となります。

 

購入して持ち家とした場合は、災害等で家がなくならない限り、1200万円払っただけでずっとそこに住めます。

 

一方賃貸の場合は、20年住めば累積の家賃が1200万円になります。

さらに住み続ければ、当然さらに家賃を払うことになります。

しかも、持ち家の場合は家と土地が資産として残りますが、賃貸の場合は何も残りません。

じゃあ、持ち家のほうが得なんでしょうか?

 

賃貸を選択した場合、購入資金1200万円は別のことに使うことができます。

例えば、この資金で株を買って配当利回り5%で運用すれば、1年で60万円、20年で1200万円の配当収入が得られ、家賃と相殺できます。

この場合は、不動産ではなく株が資産として残ります。

 

そして、最終的に持ち家と賃貸のどちらが得かは、不動産価格(地価)と株価

のどちらがより上昇したかというキャピタルゲインの差で決まります。

 

結局、持ち家を買うのは不動産に投資しているのであって、株に投資するのとやってることは同じです。

 

不動産投資と言えば、物件を買って他人に貸し出すことで家賃収入を得ることだと考えている人が多いかもしれませんが、他人に貸すか自分で住むかは、単に使い方が違うだけでどちらも不動産投資です。

 

自分で住むと家賃収入は得られませんが、これは自分で自分に家を貸しているだけで、家賃収入を得ているのと同時に家賃を払っているため、家賃の受け渡しが見えなくなっているのです。(帰属家賃

 

家賃が見えないから、持ち家購入を不動産投資と考える人が少ないのかもしれません。

 

 

住宅ローンは株の信用取引と同じ

「住宅ローンを組めば月々の支払いが家賃と同等で、しかもマイホームが手に入るから賃貸よりお得ですよ」という謳い文句をよく聞きますが本当でしょうか?

 

住宅ローンを組んで家を買うというのは、借金して不動産に投資するということです。

つまりレバレッジを掛けた投資です。

 

この場合も、持ち家と賃貸のどちらが得かというのは上の例と同じで、賃貸の場合でも住宅ローンと同じように借金をして株を買い、不動産と同等の利回りで運用すれば、どちらが得か損かというのはありません。

最終的には地価と株価のどちらがより上昇したかで、損得が決まります。

 

結局「住宅ローンを組んでマイホームを買うのがお得ですよ」というのは「借金をして投資するのがお得ですよ」と言っているだけで、得をするには地価が上昇する必要があります。

地価が下落すれば、レバレッジを効かせている分、当然損失は拡大します。

この辺りは株の信用取引と同じです。

 

株価が上がるか分からない銘柄を信用取引で買うのは嫌なのに、地価が上がるか分からない物件を住宅ローンを組んで買うことはいいと思う人が多いのはなぜなんでしょうか?

 

 

無理して住宅ローンを組むと家計が債務超過になるかも

普通の個人が数千万円もの借金をして家を買う場合、その人の資産配分はほぼ不動産で占められると思います。

そんな状態で株などを少し買ったところで資産配分への影響はほぼなく、資産価値が不動産価値に左右されることになります。

全く分散投資ができていない状態です。

 

また、不動産価値が下落しても、住宅ローンで借りた借金が減るわけではありません。

下落幅が大きいと、場合によっては資産価値が負債を下回り、家計が債務超過に陥ります。

十分な収入があって借金返済に問題がないなら別に債務超過でも構わないのですが、あまり健全な状態とは言えません。

 

無理して住宅ローンを組んでいる人は、一度家計のバランスシートをチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

そもそも「住宅ローン=借金(負債)」と認識している人はどれくらいいるのでしょうか。

 

 

不動産市場はインサイダーが圧倒的有利

株式市場は情報を誰でも簡単に入手できますので、割安な株はすぐに買われ、割高な株はすぐに売られます。

そのため素人でもプロに勝ったりすることがよくあります。

 

しかし、不動産市場は情報がインサイダー(不動産業者など)に偏っているので、素人がいきなり参入しても確実に負けます。

 

優良物件は不動産業者やコネのある人等、身内間で取引され、素人には残りカスしか回ってきません。

不動産市場で勝つためには、まずはどうにかしてインサイダー側に行き、情報を得るところから始めなければいけません。

 

くれぐれも知識がない状態で不動産屋を訪れ、郊外の新築を住宅ローンを組んで買わされないようにしてください。

 

 

 おわりに

持ち家を買う行為は不動産投資です。

持ち家と賃貸のどちらが得かというのは、不動産投資と株式投資(別に株じゃなくても債券とかFXでもなんでもいいです)のどちらが得かを考えるのと同じです。

 

将来地価が大幅に上昇するなら、住宅ローンを組んで(レバレッジを掛けて)マイホームを買うのが得ですが、今の人口減少が予想される日本では、そういうのは都心の一部の物件だけじゃないでしょうか?

 

また持ち家の場合、災害等のリスクはすべて家主が負担することになりますが、賃貸の場合はノーリスクです。

まあ、そういうリスクを負うからこそ、持ち家では地価の上昇によるキャピタルゲインを自分のものにすることができるわけなのですが。

 

 

ちなみに、この記事の内容は以下の書籍の内容を引用しただけです。

興味がある方はぜひ手に取って読んでみてください。